【SVシングルS6最終752位】アンチテラス対面構築"ゆいみみマリルリ"【レート1913】

あなたのハートにキョダイダンエン!自称きみいろデコードことメルーです!

今回SVのランクバトルシーズン6で目標としていた最終3桁順位(752位)を達成できたので、構築メモを書きました。

 

レンタルパーティ・結果

コンセプト

  • 対戦中に考えることを極力減らし、それでも戦えるように構築を組む。
  • 命中80以下の技を採用しない。主な対象として、ハイドロポンプきあいだま、一撃技などは使わずに対戦する。
  • SVにおける4桁や5桁の対戦にありがちだと感じる「文字通りの全対応を要求される恐怖」に屈しにくい方法を考える。相手側の不確定要素に踊らされにくくするためのロックもしくは誘導や、不確定要素にそもそも依存しにくい方法を使う。

 

構築経緯

SVレギュCの択ゲーや運ゲーがあまりにしんどすぎたので、もう一度本気で「頭使わずに勝てる方法を頭使って考える」に取り組もうと思った。択(主にテラス択)への対策について、自分なりの答えを一つ出した。その結果が今回の構築で、要素を書き出すと以下の通り。

  • 用意した詰め筋を通すため、サーフゴーを温存したくなる要素を極力抑えた見た目の構築を使う。
  • 序盤はカタストロフィが強いので、サーフゴーを誘いにくいことと合わせてイーユイを初手要員の一人として採用。
  • もう一人の初手要員には正統派な対面性能が欲しかったので、ノーマルテラス神速カイリューにした。相手の初手ディンルーやヘイラッシャを勝ち筋にし得る技構成にした。
  • 2番手はディンルーやヘイラッシャを後投げする気が起こりにくいように選ぶ。
  • 3番手はHB特化の最遅力持ちじゃれアクジェ滅び守るマリルリで詰める。最終的に1on1滅びをやれるなら、テラスが残ったディンルーやヘイラッシャを最後まで温存されても勝ち筋が一応は残るし、相手のテラスが何であろうと3ターン稼げれば滅ぶ。
  • もしくは2番手要員の一人でもあるメガネフェアリーテラスのハバタクカミのムーンフォースで強引にすべてを破壊する。
  • 初手こだわりトリックに明確なリスクを作るための見せポケとして、こちらにもサーフゴーが必要。型は対面ベースの構築で受け軸(攻め駒入り含む)にまあまあ抗えるように、臆病耐久振りタスキ悪だくみ再生鋼テラスサーフゴーにした。
  • 構築全体で重いウォッシュロトムへの対策として、構築にわざと電気の一貫を作って、相手の初手ウォッシュロトム(特にこだわりトリック鬼火の型)対カイリューでの選択をボルトチェンジに誘導し、ノーマルテラス神速で相手のロトムが最低限削れていて、カイリューに鬼火やトリックが入っていない状態を作る。

結果として、「自分視点固定された行動を取っているだけだが、相手視点では選択の度に事故に遭わされている」という、ある意味SVレギュCらしい構築になってしまった。

 

個体紹介

型の方向性が決まった順に記述する。レンタルパの並び順と違うのは、パーティの並び順を変えたときに目に見えて勝率が変わったため。

イーユイ@とつげきチョッキ(テラス:ゴースト)

ひかえめ 155(196)-90-101(4)-191(148)-141(4)-140(156)
特性:わざわいのたま
テラスタイプ:ゴースト
 
オーバーヒート
カタストロフィ
 
調整意図
準速イダイナキバ抜き
ニトチャ→オバヒでミミッキュが耐久に振っていようとも対面勝つ
珠ダメやカイリューのゴツメで既に消耗したミミッキュなら、ニトチャ→悪波で多少耐久に振られていても突破可能
カタストロフィ→霊テラスあくのはどうでノマテラ神速カイリューにだいたい勝つ
 
コメント
対面駒に強めな対面駒で、1番手が基本だが2番手や3番手にも投げられなくはない。オーバーヒートの隙をカタストロフィで隠したり、ニトロチャージで行動保障を奪いながら上を取って勝つ。
チョッキを持つことでテツノドクガやウルガモスに最低限抗ったり、対ツツミで霊テラスを切って無理やり勝ったりできる。
イーユイは繊細な子なので過信してはいけないけど、ちゃんと強かった。
型の元ネタは兎に角ぴりかさんのこちらの記事。(参考にさせていただきました、ありがとうございます。)けれど多分ご本人の意図とは大分違う扱い方をしている。

ミミッキュ@いのちのたま(テラス:ゴースト)

いじっぱり 135(36)-149(204)-113(100)-63-126(4)-137(164)
特性:ばけのかわ
テラスタイプ:ゴースト
じゃれつく
シャドークロー
かげうち
 
調整意図
準速カイリューや最速チオンジェンを抜きにくる耐久調整したポケモンを抜きたいこともあり、準速サーフゴー抜き
皮ダメ+珠ダメ+特化パオジアンのふいうち確定耐え
皮ダメ+陽気パオジアンのつららおとし確定耐え
意地珠ミミッキュの皮ダメ+珠ダメ+かげうち確定耐え
皮ダメ+珠ダメ+臆病ツツミのハイドロポンプ確定耐え
残りA振り
 
コメント
ステルスロックで崩れない行動保障と、ラスタルへの依存度の低さが魅力の2番手要員。耐久振りで先制技にまあまあの耐性をつけた
カイリューがディンルーやヘイラッシャを大きく削ってくれていると、剣舞ミミッキュを通す難易度が大分落ちる。
 

マリルリ@食べ残し(テラス:ほのお)

のんき 207(252)-70-145(252)-67-101(4)-49
特性:ちからもち
テラスタイプ:炎

まもる

ほろびのうた

アクアジェット

じゃれつく

 

調整意図
滅び1on1で有利になるために最遅。無振りのヘイラッシャやドヒドイデに滅び1on1で勝つために必要。ただし対無振りドオーは最遅マリルリでも1on1すると先に滅んで負けるので交代を挟む必要がある。
HB特化余りD。実際にこの型を扱うと、この物理耐久と食べ残しがあってようやくギリギリなケースが結構あったため火力には振らない。余りをDに振ると対臆病ツツミで抜群フリーズドライの乱数がずれる。(基本勝てないが)
テラスタイプはハバタクカミやテツノツツミにワンチャン残せたり、テラスタルを切ってもつららおとしが等倍にならない炎か鋼のうち、ハバタクカミのマジカルフレイムやパオジアンのせいなるつるぎへの耐性を優先して炎。

 

コメント

この構築のコンセプトで中核で、相手視点では最悪の地雷。

相手が「ミリ残し+体力十分な控え1体」の状況では、アクジェ滅びよりこだわりハチマキで都合の悪い技を押される方を嫌うためか、アクジェ→滅び1on1が平気で通ってしまうケースが多かった。

この子は1対1+α交換を実行する最低限の対面性能がありながら、半減の高火力物理技くらいなら平然と引き先になれるし、相手1VSこちらミリ残し+マリルリのケースでは、マリルリ後投げ→滅び→守る→交代→(ミリ残しが倒れてマリルリが)守る、という筋があることから、単に「食べ残し込みで2回耐えたらラス1に勝つ」以上の性質を持つ。

最初は、アクジェの後にアンコール持ちが出てくるケースをケアするメンタルハーブを持っていたが、案外発動機会が無かったので食べ残しにしたらとても生きた。

 

カイリュー@ゴツゴツメット(テラス:ノーマル)

いじっぱり 183(132)-201(228)-116(4)-108-121(4)-118(140)
特性:マルチスケイル
テラスタイプ:ノーマル
じならし
ほのおのうず
アンコール
 
調整意図
準速や素早さ補正以外のカイリューをおおよそ抜けそうな素早さ。
数値に細かい意図は無く、後に調整するつもりが、使用感がよかったのでそのまま。
コメント
正統派対面駒の性質を持ちながら、ディンルーやヘイラッシャへの対抗策がある。渦アンコール中の削りを神速で行うことで、渦の切れ際の神速一点読みミミッキュ後投げに対して地ならしでアドバンテージを取れる。
高速アタッカーに強めなノーマルテラス神速と、変化技やカタストロフィを使う遅いポケモンに強い渦アンコール。ここに素早さ操作と対サーフゴー、ミミッキュに炎の渦よりは通る打点を両立するしようと思うと地ならしになった。

 

ハバタクカミ@こだわりメガネ(テラス:フェアリー)

おくびょう 135(36)-67-93(140)-181(204)-156(4)-188(124)
特性:こだいかっせい
テラスタイプ:フェアリー
 
マジカルフレイム
 
調整意図
陽気パオジアンのつらら落としを75%耐え(外しと怯みを両方考慮すると57.25%動ける)
A特化チョッキイルカマンの水テラスジェットパンチを最大乱数以外耐える
陽気イルカマンのハチマキジェットパンチ(非水テラス)は13/16耐え
火力の目安としては、HB特化D4振りのキョジオーンにメガネフェアリーテラスムーンフォースが等倍で入ると最低85%削れる。
準速パオジアン/ハバタクカミ抜き
メガネカミミラーで負けにくくなるためのS振りと、先制技やエナジーS上げ勢の攻撃を耐えて対面性能を確保するためのHB振り、HBキョジオーンや臆病最速BCSカミに一方的に負けにくくなったりするC振り、のトレードオフでこのライン)
コメント
この子はどテンプレだけど、それでも強かった。
フェアリー技を無効化する手段は無いので、上から意味分からない火力のフェアリー技を先制技に耐性がつく程度の耐久から連打するだけで予測可能回避不可能な状況を作りやすい。しかも、ハバタクカミのフェアリーテラスは、無効タイプの無い一致テラスの火力を得ながら、かげうちや不意打ちのダメージを減らす、不一致テラス的な恩恵も受けることができる。この点は強い一致テラス使いによく見られる性質だと感じている。
雑に扱っても大事に扱っても強い。ただしハッサムは無理。

 

 

サーフゴー@きあいのタスキ(テラス:はがね)

おくびょう 193(244)-58-115-166(100)-111-137(164)
特性:おうごんのからだ
テラスタイプ:はがね
 
ゴールドラッシュ
わるだくみ
 
調整意図
チオンジェンへの勝率を少しでも上げるためには最速チオンジェンより速いことが必須なので、性格は臆病固定。せっかく臆病にするなら準速サーフゴー抜き。
受け駒の半端な攻撃を耐えて自己再生でタスキを復活させるためのH振り。
残り特攻
 
コメント
対面構築で受け(特にチオンジェン入り)に最低限抗うための6枠目。受け攻めスイッチにもある程度対応可能な型であると同時に、初手こだわりトリックを躊躇わせる見せ駒の性質も持つ。

受けを起点に積んで崩すという方法は、特に対面寄りの構築で実行する場合、相手の高速アタッカー引きor居座り択からのテラス択&型運ゲになりがちなのが課題だと感じていた。この型なら、受け駒の変化技に繰り出せば攻め駒の攻撃をタスキで耐えるし、地割れや受け偽装で事故を起こす確率も少しだけ下がるのでまあまあ抗える。

実際に対戦してみると、攻め一辺倒で受け駒を2枚投げたくなるこの構築からの、初手カイリュー+このサーフゴー+メガネショックカミという選出に、特にセグレイブが入っていない受け軸のパーティを使う側が、安定して初見で対応するのは容易ではないらしいと感じた。少なくとも瞑想ハピナスくらいの特殊耐性に信用を置いている受け軸はこれで破綻させることができた。(相手視点メガネイーユイがちらついて天然ドオーを投げにくい、というのもあるかもしれない)

再戦をあまり意識しなくて良い順位帯で、元々受けに勝ちにくい性質の構築なら、この型がやれると思って採用した。案外これで崩せる受け軸も多かったので、普通に強かった。

 

最後に

(以下敬体)

やっぱり1枠目(この構築だとマリルリ)がバグってる構築で6枠目(サーフゴー)がバグると3桁乗るんだなあ、って感じでした。マリルリは最初から信用してたけど、サーフゴーが自分で使ってこうも強いポケモンになるとは思わなくてびっくりしました。

みんなが得意で自分が苦手な部分が世間的に「大事な部分」だとされていても、自分が「そこ」を必死で頑張るよりは、やっぱり自分がやれそうな部分で勝負した方が強くて、SVでも3桁に乗せるくらいならそれが通用する、というのが分かったのが収穫でした。

パワーをくださる配信者さま、動画投稿者さまと、こんな記事をここまで読んでくださったみなさまに感謝です。

メルーでした。