メルーと申します。
今回、SVシングルのS10(レギュDの3か月目)で最終639位(レート1925)を達成できたので、構築の内容を共有します。
コンセプト
・やどりぎかまどオーガポンを信じる
・持久戦のテンプレに偽装した速攻寄りの対面構築
・自分のテラスタルは好きに使う
・テツノブジンのアンコール+みちづれと、マリルリのほろびのうたで、相手のテラスタルはどうでも良くなる。
・キョジオーンは不安定なので、見せポケ兼ピンポメタ
構築経緯
約半年前、プラムさんの動画『もちもち統一』にて、宿り木ワタッコが炎テラバーストを撃つのを見て、「上から一致炎技と宿り木を打ち分けて、他にも回復ソースを持つ事象はかなりヤバい」と感じるもうまく形にできずにいた。そこに、それをテラスタル無しでやってのける「かまどの仮面 オーガポン」が突如解禁されたため、このポケモンを1枠目として組み始めた。
今シーズンは実質2週間くらいの儚いルールで、環境がぐちゃぐちゃであればこそ、「信じ抜いて勝つ」アプローチがあり得ると判断し、この枠は固定した。
また、特殊ルールの公式大会と普段のランクバトルの中間にあたる、「答えにはたどり着けないがトライ&エラーによる組み換えは許される」という性質は考察+試行錯誤の練習に適すると考え、真面目に取り組むことにした。
2枠目に、キラースピンの「ステルスロックを除去しつつ相手を毒状態にする」性能がかまどオーガポンとかみ合うと見込み、特殊とも打ち合えるチョッキキラースピンキラフロルを採用。
3枠目に、オーガポンが残した宿り木を有効活用できる羽休めカイリューを採用。
4枠目に、対面的な勝ち筋を欲したため、対面選出の3番手としてレギュCで中核にしていた「HBちからもち最遅マリルリ@食べ残し じゃれつく/アクアジェット/まもる/ほろびのうた」を採用。オーガポンのやどりぎとの相性も悪くないし、両ウーラオスの一致技を全半減する点もかみ合っている。
以降、下のようなチームで潜っていたが、成績は安定しなかった。
そこで、勝ち筋をもう少し使い慣れた対面かつ不可視なものに寄せようと考え、カイリューを、初手投げを想定したフルアタ飛行テラバースト×いかさまダイススケイルショット×アクアジェットの型に変更。オーガポンもカイリューを通しにくい超耐久ポケを含む構築に選出する初手枠として続投。
5枠目にして2番手を務めるポケモンとして、パオジアンの先制技の上からしんくうはで大打撃を与えられるエナジーテツノブジンに目をつけた。特殊ブジンは技威力や技スぺの不足に悩みがちだが、あえて威力や技範囲を割り切って「ムーンフォース/しんくうは/アンコール/みちづれ」の構成にすることで、2ウエポンで倒せない相手をアンコールやみちづれで強引になんとかする型にした。
初手対面エースで相手を1体倒した後のテツノブジン+マリルリは、相手の状況(テラスタイプ含む)を無視して道連れの1対1交換から滅び1on1したり、ブジンのアンコールで縛った隙に交代→滅びの歌を仕掛けたりとやりたい放題できた。
最後の6枠目に欲しい条件として、
・宿り木と相性が良い
・キョジオーンと地割れヘイラッシャに最低限抗える
・状態異常耐性を持つ
・見せポケとして、相手の視線をこちらの対面的勝ち筋からずらす性質を持つ
これらに該当するポケモンとして、「S微振り隠密マント身代わり呪いキョジオーン」を入れた。すると、こちらの並びの印象が
相手視点:キョジオーン構築のテンプレ。サイクルしつつ持久戦が基本。
自分視点:キョジオーンは見せポケ兼ピンポメタ。根が速攻の対面構築。
と盛大にずれてブジン+マリルリが通りやすくなることに気づいたのが決定打となり、この構築で対戦していた。
個体紹介
意地HABS宿り木光合成かまどオーガポン(ほのお)
オーガポン@かまどのめん
いじっぱり 183(220)-165(76)-117(100)-72-117(4)-144(108)
特性:かたやぶり→おもかげやどし
ツタこんぼう
くさわけ
こうごうせい
<調整>
HB:ASベースオーガポンとのミラーでテラスを切りあう場合に草分け→ツタこんぼうで勝ったり、対ディンルー、カイリュー、ヘイラッシャ等でやどりぎを使うケース意識でなるべく高く
HD:特攻198眼鏡ハバタクカミのパワージェム耐え
A:11n
S:「1段階上昇で最速ドラバルト抜き」+1
組み始めにして初手枠1人目。2番手で活躍するシーンもたびたび。
ぱっと見が不利対面でも、割と何でもそこそこ相手できる。ディンルー、カバルドンやマルスケカイリュー、炎テラス高耐久といった攻撃が通りにくい相手には宿り木から入る。高速アタッカーには草分けで抜いてツタこんぼう。エナジーカミは草分けやツタこんぼうから入り、甘えられたら宿り木に切り替え等。
不利対面だとこちらのテラスタルのタイミングに少し注意が要るので、同じ初手枠でもカイリューと比べて中間択としての性質が強い。
フルアタ飛行テラバ×いかさまダイスカイリュー(ひこう)
カイリュー@いかさまダイス
いじっぱり 183(132)-198(204)-115-108-120-122(172)
特性:マルチスケイル
テラバースト
じしん
スケイルショット
<調整>
A:11nの最大
S:「1段階上昇で最速オーガポン抜き」+2
残りHP振りで8n-1
初手枠2人目。
いかさまダイスでスケイルショットの火力を安定させると、スケイルショット+地震でそこそこ範囲補完が成り立つ。また、スケイルショットの恩恵で身代わりやマルスケを貫通したり、素早さ上昇による対面性能の補強もできたりで強かった。
飛行テラバーストとスケイルショットは、片方を見せるともう片方を警戒されにくくなったり、カイリューでカイリューを受けようとする動きを破綻させたりと、なにかと刺さっていた。
スケイルショット(S上げ)→飛行テラバースト(通りの良い最大打点)の動きなら、初手はテラスタルを切らない選択肢が生まれるのも、対連撃ウーラオス等で強かった。
アンコみちづれエナジーテツノブジン(ゴースト)
テツノブジン@ブーストエナジー
おくびょう 150(4)-135-110-172(252)-80-184(252)
特性:クオークチャージ
しんくうは
みちづれ
アンコール
<調整>
臆病CSぶっぱ
2番手枠。3番手枠のマリルリとのシナジーが強烈で、2人合わせてやりたい放題していた。
相手視点だと、カイリューにもテツノブジンにもサーフゴーがほんのり強くみえるのか、実際にサーフゴーを一番嫌がる滅びマリルリの出番より前にサーフゴーが倒れている(もしくはみちづれで倒す)ケースが多かった。
力持ち滅び守る食べ残しマリルリ(どく)
マリルリ@たべのこし
のんき 207(252)-73(20)-143(236)-×-100-49
特性:ちからもち
まもる
ほろびのうた
じゃれつく
<調整>
S:滅び1on1で有利になるため最遅
B:11nの最大
A:余り
対面選出の3番手枠。レギュCの2か月目にその適性を身をもって味わったこと、レギュDでも両ウーラオスの一致技全半減、サーフゴー以外の鋼の選択肢の増加など追い風要素があったことから採用。
じゃれ→アクジェや最遅滅び1on1で3番手を務める。
対面駒でありながら引き先にもなれて、ミリ耐えの味方に飛んでくる先制技もマリルリバック→滅び→守る→交代→守るできちんとアドに変える。詳しくは↓の記事にて。
【SVシングルS6最終752位】アンチテラス対面構築"ゆいみみマリルリ"【レート1913】 - 星詠みきせきな桃源郷~メルーの構築置き場
テラスタイプは眼鏡ハバタクカミのムーンフォースを半減するタイプのうち、ステロも格闘もツツミも痛くない毒に変更した。
なお、初手に出てこない連撃ウーラオスがビルドアップなどを積んでくるケースは、大半パンチグローブなので、相手のテラスタルに関係なく滅び+まもるが通ってしまう。
チョッキキラースピンキラフロル(フェアリー)
キラフロル@とつげきチョッキ
ひかえめ 190(252)-67-111(4)-198(236)-102(4)-108(12)
特性:どくげしょう
たいちのちから
パワージェム
キラースピン
<調整>
S:無振りのときミラーが多発したので12振りした
キラースピンという技が魅力的過ぎて採用。ステルスロックを無かったことにできるほか、出すだけでどくびし回収もできる。
パワージェムの通りが良い環境も手伝って活躍した。
S微振りみがわり隠密キョジオーン(ゴースト)
キョジオーン@おんみつマント
わんぱく 207(252)-121(4)-187(156)-58-120(76)-58(20)
特性:きよめのしお
しおづけ
のろい
みがわり
6枠目。見せ駒兼キョジオーンやヘイラッシャへのメタ。
「苛烈かつ不可視なメタも相まって、何を相手しても不利寄りの不安定だが、安易な対策は構築の出力を落とす」という自身のキョジオーン観に対して「基本見せ駒、本業ピンポメタ」という役割はある意味とてもマッチしていることから採用。
このポケモンを入れたら、結果的に「エース+テツノブジン+マリルリ」の成績が上がったので、塩も一種のデコレーションだと割り切り、食わず嫌いはしないことにした。そこに1枠割くかは、構築に依る……たぶん?(練度が足りず分かってない)
重い相手
テツノブジンを一度流されたあとに、後ろからくるブジンより速い眼鏡ハバタクカミ(カミがブジンより遅くて助かるケースの方が多かった。)